京都四季の行事

京には四季折々に多彩な行事が行われます。その一つ一つに歴史があり、人々の思いが面々と受け継がれています。その中には,定義や概念,保存団体が不明確であることから,文化財としての指定・登録されていない行事もあります。また有名な行事で良く知られた行事においても、知られていなくても、その行事の神髄となる行事も沢山あります。そのような行事を改めて知ることでメジャーな行事もより深く知ることができ、またその行事を始めた人々の思いにも少し触れることになるでしょう。


京都”春”の行事

『醍醐の花見』

醍醐寺では、例年4月第2日曜日(2024年は4月14日)に世界遺産・醍醐寺の恒例行事である「豊太閤花見行列」(ほうたいこうはなみぎょうれつ)が行われます。

『今宮神社今宮祭』

今宮祭は平安の都の「紫野御霊会(むらさきのごりょうえ)」につながる祭礼でありその起源は古く、のちに西陣が興隆するとともに西陣の氏子祭として栄え、今日までその伝統を継いでいます。神幸祭は御出祭(おいでまつり)とも称され、御本社から御旅所へと三基の神輿を中心に約800名の行列が巡幸してゆきます。雅びやかに剣鉾の列が先をつとめ、牛車の軋む音、愛らしく可憐に舞う八乙女、そして心一つに舁き上げ魂振る大神輿、町々に連なる神迎えの笑顔が晴れやかに列を包み込んでゆきます。2024年は5月5日(日・祝)~12日(日)に執り行われました。

※今宮神社様ホームページ参考

『葵祭・路頭の儀』

爽やかな初夏の京都を優雅な行列で彩る葵祭。今から約1500年前に始まったとされる賀茂御祖神社(下鴨神社)と賀茂別雷神社(上賀茂神社)の例祭です。5月初旬からさまざまな行事(前儀)が行われ、5月15日には、およそ8キロもの距離を、平安装束をまとった人々が練り歩く「路頭の儀」が開催されます。

京都”夏”の行事

『下鴨神社御手洗祭』

御手洗池に素足を浸け、献灯して無病息災を祈る下鴨神社御手洗祭は平安時代の貴族が夏の疫病やけがれをはらったのが起源とされる。「足つけ神事」と呼ばれ、土用の丑(うし)の日のころに行われる。参拝者たちは御手洗池に入り、涼を感じながらろうそくで献灯する行事例年平安時代の貴族が夏の疫病やけがれをはらったのが起源とされる行事。例年土用の丑(うし)の日の前後の5日間の頃に行われる。2024は7月19日(金)~28日(日)に行われました。

『大文字・送り火』

8月16日夜、夏の夜空にくっきりと浮かび上がる「五山送り火」は、祇園祭と並ぶ京都の夏を彩る伝統行事として全国的に有名です。「五山送り火」は、左京区如意ヶ嶽の「大文字送り火」がもっともよく知られ、ほかに左京区松ケ崎にある西山・東山の「松ケ崎妙法送り火」、北区西賀茂にある妙見山の「船形万燈籠送り火」、北区大北山にある大文字山の「左大文字送り火」、そして右京区嵯峨鳥居本にある仙翁寺山(万灯籠山・曼荼羅山)の「鳥居形松明送り火」があります。今はありませんが、江戸時代には左京区市原野の「い」、右京区鳴滝の「一」、西京区西山の「竹の先に鈴(雀という説も)」、右京区北嵯峨の「蛇」、右京区観音寺の「長刀」などもあったといわれています。

『祇園祭・神輿洗式』

7月1日から31日まで、1か月にわたって執り行われる祇園祭ですが祇園祭山鉾巡行が一般的に知られていますが。祇園祭りもやはり神輿が関わる神事を是非ご覧ください。7月10日午後6時「神輿洗奉告祭」終了後、神輿三基のうち二基を舞殿に据えます。その内一基(中御座)を舁き、列の前後を松明で照らし、鴨川四条大橋の上まで行き、神輿を清める神事を行ないます。午後8時30分頃八坂神社に戻り、17日の神輿渡御にそなえ三基の神輿を飾り付けます。また28日の神輿洗式では神社に戻ったあと、神輿庫に収められます。

『愛宕古道街道灯し』

奥嵯峨の古き良き街並みを、行灯のほのかな明かりで演出するお祭りです。いまから三十年ほど前から始まり、今ではすっかり京都の晩夏の行事になりました。あだし野念仏寺の千灯供養に合わせて開催され、愛宕神社一之鳥から八体地蔵辺りまでの街道沿いに、およそ800個の行灯が通り沿いの家々の軒先や軒下にともされます。

※日程要確認

京都”秋”の行事

『大覚寺・観月の夕べ』

嵯峨天皇が大沢池にて、中秋の名月に舟を浮かべ、文化人・貴族の方々と遊ばれたことから始まった「観月の夕べ」。空を見上げれば煌々こうこうと、目を落とせば静かな水面に映る月。日本三大名月鑑賞地である大沢池で、この2つの月が見られる行事です。大沢の池に大きな月が見え始める時の感動は筆舌に尽くし難いです。

※日程要確認

『北野天満宮 ・ずいき祭』

穣の秋、五穀豊穣に感謝する北野天満宮秋の大祭。野菜を飾った「ずいき神輿」が賑やかに巡行京都の秋祭りの先陣をきって執り行われる祭り。平安時代に御祭神・菅原道真公が九州・大宰府で自ら刻んだ木像を、西ノ京の神人が京都に持ち帰って祀り、秋の収穫物を供えたことに始まると伝えられる。大小2基の神輿の屋根はすべて「ずいき(里芋の茎)」で作られ、祭の期間(1日~4日)、

※2024年は10月1日(火)~5日(土)

『鞍馬の火祭』

鞍馬の火祭は京都では時代まつりの10月22日の夜に執り行われる京都三大奇祭のひとつ。その起源は天慶3(940)年、それまで御所に祀られていた由岐大明神が鞍馬に勧請された時に、村人が地主神である八所明神を神輿に乗せ、無数の松明を持って出迎えたという故事に由来するといわれている。祭りでは由岐神社と、神社に続く鞍馬街道を中心に集落一帯で行われ「サイレヤ、サイリョウ」の掛け声とともに町内を練り歩き、最後に大松明が点火され、それを担いだ若者らが掛け声とともに町内を練り歩きます。 20時頃、鞍馬寺の山門前の石段に松明が集合。

京都”冬”の行事

『上賀茂神社・歳旦祭』

京都上賀茂神社では、元旦の朝まだ初詣客で賑わう前の早い時間厳かに年のはじまりをう神事歳旦祭が行われています。歳旦祭では、歳神様への挨拶や五穀豊作の祈願が行われます。祝詞では、新年がはじまったことを神様にご報告されます。

『恵美須神社・十日ゑびす大祭』

商売繁盛で知られる恵美須神社のご祭神は、八代言代主大神、大国主大神、少彦名神。平安末期、栄西禅師が宋からの入僧の折、暴風雨に遭ったとき栄西禅師が海上に向かい祈ったところ、海上より恵美須神が現れことなきを得たので、帰国後建仁寺建立にあたり、まず恵美須神社を鎮守社としたのがはじまりと伝えられています。神社は毎年1月8日~12日の‘十日ゑびす(初ゑびす)大祭’は参詣者で大にぎわいとなります。10月19日から20日は二十日ゑびす大祭(ゑびす講)も賑わいを見せます。

『廬山寺・鬼おどり』

上京区廬山寺節分に行われる節分会 追儺式鬼法楽(通称:鬼おどり)です。元三大師が鬼を退治したという故事を元にした節分会で、追儺式鬼法楽は3つの煩悩を表す赤鬼、青鬼、黒鬼が登場。鬼が踊りながら、堂内で執り行われている護摩供の修法の邪魔をすることから「鬼おどり」とも呼ばれている。鬼たちは、護摩供の秘法、追儺師の邪気払い、豆まきなどにより退治され門外へ逃げていく。その後には、福餅・蓬莱豆撒きが執り行われ李。